不動産売却は人生で何度も経験するものではないため、初めての方にとっては分からないことや不安がつきものです。中でも、契約後のトラブルや買主とのすれ違い、不動産会社との認識の違いなど、売却のプロセスで思わぬ問題に直面してしまうケースは少なくありません。
実際、「こんなはずじゃなかった」と後悔する人も多く、事前にトラブルのパターンと対処法を知っておくことが重要です。
そこで本記事では、不動産売却において起こりやすいトラブル事例を7つ取り上げ、それぞれの原因と具体的な対処法を分かりやすく解説します。また、トラブルを未然に防ぐためのポイントや、不動産会社選びのコツ、中野区で信頼できる不動産会社の情報もあわせて紹介します。スムーズな売却を実現したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
なお、以下では中野区でおすすめの不動産会社を紹介しているので、あわせて参考にしてください。
不動産売却でよくあるトラブル事例7選!対処法も解説
不動産売却は、金額が大きいだけに慎重な対応が求められます。売主・買主・不動産会社それぞれの立場で認識の違いが生じやすく、思わぬトラブルに発展するケースも少なくありません。特に初めて売却を行う方にとっては、事前の知識が不安を解消する重要な手がかりになります。
ここからは、不動産売却でよくあるトラブル事例7選と、その対処法について解説します。
- 後に物件の不具合(瑕疵)を指摘される
- 契約直前または契約後に買主がキャンセルする
- 売却価格をめぐるトラブル
- 引き渡しの遅延やスケジュールのズレ
- 仲介手数料や諸費用に関する説明不足によるトラブル
- 買主からの値引き交渉が想定以上だった
- 不動産会社との連絡・対応が悪く、売却が進まない
以下では、それぞれのトラブルが起こる背景と、売主としてできる対処法を解説していきます。
売却後に物件の不具合(瑕疵)を指摘される

不動産売却後、買主から「雨漏りしている」「シロアリ被害がある」「給排水管の不具合があった」など、目に見えない不具合(瑕疵)を指摘されるトラブルは少なくありません。このようなケースでは、売主が『契約不適合責任』を問われ、修繕や損害賠償を求められる可能性があります。
築年数が経過している建物やリフォーム歴がない物件では特に注意が必要です。売主が瑕疵に気づかずに売却していたとしても、責任を問われるケースがあるため、『知らなかった』では済まされない事態に発展するリスクがあります。特に水回り、基礎、屋根裏など、普段目につかない場所ほどトラブルが多発しています。
対処法
売却前に専門家によるインスペクション(建物調査)を受け、物件の状態を正確に把握しておきましょう。問題点があれば修繕するか、契約書で明示しておくことがトラブル回避につながります。契約時には責任範囲を明確に設定することも重要です。
契約直前または契約後に買主がキャンセルする

売買契約直前や契約後に、買主側の事情でキャンセルされるトラブルもよくあります。主な原因としては、住宅ローン審査の通過失敗、家族の反対、勤務先の変更、資金不足などが挙げられます。
また、契約後であってもローン特約の条件が満たされない場合は、買主の都合で契約解除されることがあります。売主としては、広告・内覧・交渉などに時間と手間をかけているため、精神的にも大きなダメージとなり、売却スケジュールが大幅に狂ってしまうリスクもあります。場合によっては引越しの予定や住み替え計画にも影響が出るため、注意が必要です。
対処法
契約前には買主がローン事前審査を通過しているかどうかを必ず確認しましょう。また、契約書には違約金の条項やローン特約の内容を詳細に盛り込み、万が一に備えた条件設定を行うことが大切です。
売却価格をめぐるトラブル

「査定時の価格と実際の売却価格が違った」「高すぎて売れない」「安すぎて損をした」といった価格にまつわるトラブルが非常に多いです。不動産会社のなかには、媒介契約を取るために相場より高い査定を提示することもあります。その結果、売主が高値で売れると勘違いしてしまい、売却開始後に値下げを迫られるケースが発生します。
また、価格に対する根拠や市場動向の説明が不十分だと、売主の不信感を招く原因にもなりえるでしょう。さらに、値下げ交渉の結果、当初想定していた収益を大きく下回るというケースも少なくありません。価格設定は、売却の成否と満足度を左右する非常に重要なポイントです。
対処法
査定は1社ではなく複数社に依頼し、相場や価格の妥当性を比較しましょう。価格を決定する際は、根拠となる成約事例や市場分析も確認し、自分でも情報収集を行う姿勢が重要です。
引き渡しの遅延やスケジュールのズレ

不動産売買では「いつ引き渡しができるか」がとても重要なポイントです。買主のローン審査が遅れたり、引越し業者の都合、リフォームの予定変更など、さまざまな要因で引き渡しが予定通りに進まないことがあります。これにより、売主側の住み替えスケジュールが大きくずれたり、新居の契約にも支障が出る場合があります。
また、買主の引き渡し遅延によって売主に損害が発生した場合、契約書でしっかり取り決めがされていないと補償請求も難しくなることがあります。引き渡しのトラブルは、時間的・金銭的に双方に影響を及ぼすため、事前の調整が極めて重要です。
対処法
契約時に引き渡し日を余裕をもって設定し、想定外の遅れが生じた場合の対応策を契約書に明記しておきましょう。住み替えの場合は仮住まいも検討し、二重のリスク管理が安心です。
仲介手数料や諸費用に関する説明不足によるトラブル

売却時にかかる費用が思ったより高く、「こんな費用が発生するなんて聞いていない」といったトラブルも少なくありません。代表的なものとしては、仲介手数料、登記費用、印紙税、住宅ローン完済時の抵当権抹消費用、測量費、リフォーム費などがあります。
特に初めて売却を経験する方は、費用項目の多さやタイミング(売却前・後・契約時)に戸惑いやすく、事前説明が不十分だとトラブルに発展しやすくなるので注意が必要です。さらに、媒介契約時に『手数料無料』や『キャンペーン中』と言われていた内容と実際の請求額が違うケースもあります。費用の不明確さは信頼関係を大きく損なう要因です。
対処法
売却前に諸費用の見積もりを必ず書面でもらいましょう。費用の項目・金額・支払時期が明確になっているかを確認し、分からない点は契約前に必ず質問して解消することが大切です。
買主からの値引き交渉が想定以上だった

買主が内覧後に「修繕が必要だから」「他の物件と迷っている」などの理由で、当初の販売価格から大幅な値引きを求めてくるケースがあります。売主側としては想定外の金額提示に戸惑うことが多く、交渉がまとまらず白紙になってしまうことも。特に築年数が経過している物件やリフォーム歴がない物件では、値引き交渉の余地が生まれやすい傾向があります。
また、相手が買主の立場を利用して過度な要望を出してくるケースもあるため、事前に最低限譲れないラインを決めておかないと、心理的に押し切られてしまうことも。焦って売却を進めようとすると、不利な条件で妥協してしまう恐れもあるので注意が必要です。
対処法
内覧前に物件の簡易補修や美装を行うことで印象アップを図りましょう。また、最低売却価格を事前に明確にしておき、不動産会社とも共有しておくことで、無理な交渉を避けやすくなります。
不動産会社との連絡・対応が悪く、売却が進まない

売却活動中に「担当者から連絡がない」「進捗報告がこない」「質問に対する返信が遅い」といったストレスを感じることは意外と多いものです。不動産会社の対応が後手になると、買主との交渉機会を逃したり、売却スケジュールが遅れたりするリスクが高まります。
特に専任媒介契約を締結している場合、他社に乗り換えることもできないため、担当者との相性が悪いと深刻なストレスになります。また、会社全体の管理体制が整っていないと、担当者の急な退職や引き継ぎミスなどによって取引に支障が出ることもあります。
対処法
契約前に担当者の対応スピードや報告体制を確認しておきましょう。やり取りはできる限りメールやLINEなど記録に残る方法で行い、問題が続く場合は会社に担当変更を申し出るのも有効です。
不動産売却におけるトラブルを事前に防ぐポイント

不動産売却では、契約内容や物件の状態、価格設定に対する認識の違いなどが原因で、思わぬトラブルが起こることがあります。こうした問題の多くは、売却前の準備や確認不足によって引き起こされるものです。だからこそ、事前の対応が非常に重要です。
ここからは、不動産売却におけるトラブルを事前に防ぐポイントを、3つ紹介します。
以下で、それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。
物件の状態を把握し、瑕疵は事前に伝えておく
売却後に発覚した不具合(瑕疵)は、売主に修繕や賠償責任が発生する可能性があります。特に築年数が古い物件では、屋根・外壁・水回り・床下などに劣化や損傷が潜んでいる場合が多く、売却前に確認しておかないとトラブルの原因となります。
契約後に「聞いていなかった」と買主から指摘されると、信頼を損ないトラブルへと発展します。売却前に建物インスペクション(建物状況調査)を依頼し、不具合の有無を明確にしておくことで、リスクを軽減できます。発見された不具合は正直に買主へ伝え、契約書に記載しておくことが重要です。
査定額の根拠を確認し、価格を設定する
「査定額が高いから」といって安易にそのまま販売価格を決めてしまうと、売れ残りや値下げの原因になりかねません。不動産会社の査定は、成約事例や近隣の販売価格を元に出されていますが、価格の根拠を丁寧に説明してもらえる会社でなければ、信頼性に欠けることもあります。
価格設定に失敗すると、「売却までに時間がかかる」「最終的に希望より低い価格で売ることになる」といった問題が発生するため注意が必要です。複数の会社に査定依頼を出して相場感をつかみ、査定根拠の内容(物件条件、需要の高さなど)を理解したうえで価格を設定しましょう。
売却の流れや契約条件を事前にしっかり確認する
「売るのが初めて」であることを理由に、不動産会社に任せきりにすると、知らないうちに不利な条件で契約してしまうこともあります。
売却までのスケジュールや、売主が負う責任、解約時の条件、引き渡し後の対応などは、事前にしっかり確認しておく必要があります。特に契約書に記載される内容は、後々トラブルになりやすい部分。不動産会社任せにせず、不明点は遠慮せず確認することが大切です。
また、必要に応じて第三者(司法書士・税理士など)に相談するのも有効な手段です。丁寧な説明をしてくれる担当者を選ぶこともトラブル予防のカギとなります。
安心して依頼できる不動産会社の選び方

不動産売却を成功させるうえで、不動産会社選びは極めて重要なステップです。どれほど物件条件が良くても、依頼する会社や担当者次第で売却結果が大きく変わることもあります。信頼できるパートナーを見極めることが、納得のいく取引への近道です。では、どのような基準で不動産会社を選べば良いのでしょうか。
ここからは、安心して依頼できる不動産会社の選び方について解説します。
以下で、それぞれのポイントについて具体的に解説していきます。
対象地域での売却実績が豊富か
不動産会社を選ぶ際は、まずその会社が「自分の物件がある地域でどれだけ売却実績を持っているか」を確認することが大切です。地域の市場動向や買い手の傾向に詳しい会社であれば、適正価格の設定や効果的な販促手段の選択が可能になります。
また、周辺エリアでの成約事例を多数持っている不動産会社は、リアルな相場感や地元ならではの需要情報を活かした売却戦略を提案してくれます。公式サイトやポータルサイトで実績紹介が掲載されているか、面談時に「このエリアでの販売経験はありますか?」と具体的に確認すると安心です。
契約内容や手数料の説明が明確か
契約前に、媒介契約の種類(専任・一般)や仲介手数料の上限、支払いのタイミングなどについて、丁寧かつ明確に説明してくれるかは、信頼できる会社かどうかを判断する重要なポイントです。特に初めて売却する方にとって、専門用語が多くわかりづらい契約書類をしっかり読み解いてくれる担当者の存在は大きな安心材料となります。
また、手数料以外に発生する可能性がある諸費用(登記費用やクリーニング費用など)についても、事前に開示してくれる姿勢があるかどうかを確認しましょう。契約後に「そんな話聞いていない」といったトラブルを避けるためにも、事前説明の丁寧さ確認しておくことが大切です。
複数の不動産会社を比較検討する
どんなに信頼できそうな不動産会社が1社見つかっても、必ず複数社に相談・査定依頼をして比較検討することが基本です。会社によって提案される査定価格や売却戦略は異なるため、比較することで『妥当な相場観』が見えてきます。
また、対応のスピードや説明の丁寧さ、営業スタイルなども会社によって大きく異なります。1社だけに絞ってしまうと判断が偏りがちになるため、最低でも2〜3社に相談するのがおすすめです。そのうえで、説明がわかりやすく、自分の意向をしっかり汲み取ってくれる担当者を選ぶようにしましょう。
中野区でおすすめの不動産会社3選
不動産売却は金額も手続きも大きく、信頼できる不動産会社選びが成功のカギを握ります。中野区のように人気エリアで物件を売却する場合、地域に精通した担当者や、的確な戦略を提案してくれる会社に依頼できるかどうかで、売却スピードや価格にも差が出ます。
ここでは、数ある不動産会社の中から中野区で実績と信頼のある3社を厳選してご紹介します。
それぞれの会社が持つ強みや特徴を踏まえて、自分に合った相談先を見つけてみましょう。以下でそれぞれのの会社について、詳しく解説します。
中野区不動産売却相談センター(リヴウェル株式会社)

中野区不動産売却相談センターは、リヴウェル株式会社が運営する売却専門の相談窓口です。中野区本町に店舗を構え、地域密着型の営業体制で、中野区エリアの不動産売却をトータルでサポートしています。
項目 | 詳細 |
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会社名 | 中野区不動産売却相談センター(リヴウェル株式会社) |
住所 | 〒164-0003東京都中野区本町4-48-17 新中野駅上プラザ2階 |
設立年月日 | 令和3年2月24日 |
資本金 | 6,050万 |
電話番号 | 03-6382-4223 |
HP | https://livewell-partners.com/ |
中野区不動産売却相談センターは、地域特性や過去の成約事例を踏まえた戦略的な提案に強みがあります。売却だけでなく、住み替えや購入、相続・財産分与・隣地とのトラブルといった複雑な相談にも対応可能。必要に応じて弁護士や税理士と連携したサポート体制が整っているため、安心して依頼できます。
大手不動産仲介会社出身のスタッフが在籍しており、一人ひとりに寄り添う丁寧な対応が特長。相談は無料で、売却が決まっていない段階でも気軽に話せる体制が整っています。中野エリアで不動産売却を検討している方にとって、心強いパートナーとなる会社です。
なお、以下の記事では中野区不動産売却相談センターの口コミ・評判を詳しく紹介しているので、あわせて参考にしてください。
また、詳しい情報は公式HPでも確認できます。ぜひ、チェックしてください。
オークラヤ住宅 新宿支社(オークラヤ住宅株式会社)

オークラヤ住宅株式会社 新宿支社は、新宿エルタワーにオフィスを構える大手不動産会社です。中野区を含む東京都心〜多摩エリアを広くカバーし、とくに中古マンション売買に強みを持っています。
項目 | 詳細 |
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会社名 | オークラヤ住宅株式会社 |
住所 | 東京都新宿区西新宿1-6-1 新宿エルタワー12F |
設立 | 昭和57年11月15日 |
資本金 | 1億円 |
電話番号 | 0120-958-045 |
公式サイト | https://www.ohkuraya.co.jp/ |
地域の成約事例や資産価値をふまえた価格提案に定評があり、宅建士やFPなどの有資格者が在籍しているため、専門性の高いアドバイスが受けられるのも安心材料です。査定、契約、引き渡し、アフターフォローまで一貫してサポートしてくれるため、初めての売却でも手続きの不安を感じにくいでしょう。
また、ライフスタイルや資産形成まで視野に入れた総合的な提案を行うスタンスが評価されており、都市型の不動産取引において豊富なノウハウがあります。都市部の不動産売却において信頼と実績を求める方に、心強い選択肢となる会社です。
また、以下の記事では、オークラヤ住宅(新宿支社)について書いているので参考にしてください。
すみふの仲介 中野営業センター(住友不動産ステップ)
すみふの仲介 中野営業センターは、中野駅南口すぐのナカノサウステラ内に店舗を構える、住友不動産ステップの直営営業センターです。全国に199拠点を持つネットワークを活かし、広域な情報網と地元のニーズを組み合わせた提案が可能です。
項目 | 詳細 |
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会社名 | 住友不動産ステップ |
住所 | 〒164-0001 東京都中野区中野2-24-11 ナカノサウステラ2階 |
設立 | 1975年3月1日 |
資本金 | 29億7000万円 |
電話番号 | 0120-832-842 |
公式サイト | https://www.stepon.co.jp/ |
中野区内のマンション・戸建て・土地売買を得意としており、相続や資産整理といった複雑な案件にも対応。経験豊富なスタッフが多く、誠実な説明と対応で信頼を集めています。
また、無料の価格査定や売却相談も受け付けており、押し売りなども一切なし。営業スタッフは不動産取引のプロフェッショナルとして、高い接客品質と的確なアドバイスを提供しれくれます。オンライン査定や購入希望者の紹介も可能で、早期売却を目指す方にも適しています。中野区で大手ブランドならではの安心感を求める方には特におすすめです。
また、以下の記事ではすみふの仲介(中野営業センター)について書いているので、参考にしてください。
まとめ
本記事では、不動産売却で起こりがちな7つのトラブル事例と、その原因・対処法について詳しく解説しました。売却後に不具合を指摘されるケースや価格交渉、契約内容の行き違いなどは、いずれも事前の確認や準備によって高い確率で回避できます。
また、安心して売却を進めるためには、物件の状態把握や価格設定の根拠確認など、売主側の心構えも重要です。さらに、信頼できる不動産会社の見極め方や、中野区で実績豊富な3社もあわせてご紹介しました。
不動産売却は一つひとつの判断が結果に大きく影響します。トラブルを未然に防ぎ、納得のいく売却を実現するには、正しい知識と適切なパートナー選びが不可欠です。今回の内容を参考に、後悔のない売却を目指してください。